渋谷で働く営業本部長のブログ

渋谷で働く営業本部長のブログ

渋谷で働く営業本部長のブログ

au マンデーで観た「罪の声」のあらすじと感想(ネタバレあり)#映画 #あらすじ #ネタバレ

f:id:ss17935:20201123181901j:plain

 

このところ忙しくてなかなかいけませんでしたが、祝日なので強行軍で観に行ってきました。

 

罪の声

 

昭和の未解決事件、グリコ・森永事件をモチーフとした小説の映画化らしいですね。

果たしてどんな結末か、予告編を観たときから楽しみにしてました。

 

キャスト

 

阿久津英士(小栗旬):大日新聞大阪本社の文化部記者

曽根俊也(星野源):京都でテーラーを営む店主

水島洋介(松重豊):元社会部記者で阿久津の良き理解者

鳥居雅夫(古舘寛治):大日新聞大阪本社の社会部事件担当デスクで阿久津の上司

生島望(原菜乃華):犯行テープに声を使われた女の子

生島聡一郎(宇野祥平):犯行テープに声を使われた男の子、望の弟

生島千代子(篠原ゆき子):総一朗と望の母親

生島秀樹(阿部亮平):総一朗と望の父親

曽根光雄(尾上寛之):俊也の父親

曽根亜美(市川実日子):俊也の妻

河村和信(火野正平):光雄と長年共に働いていたスーツ仕立て職人

曽根達雄(宇崎竜童):俊也の叔父

曽根真由美(梶芽衣子):俊也の母親

 

概要

 

1984年、春の大阪で、おまけ付き菓子で人気の製菓メーカー「ギンガ」の社長が誘拐され、身代金が要求されるという事件が発生しました。

社長が自力で、監禁場所から脱出したことで事件は終わったかに見えましたが、犯人グループは店頭に並ぶ製品に毒物を仕込むとして企業を脅迫しました。

一方で「くらま天狗」を名乗り、警察やマスコミに、数十通にも及ぶ脅迫状・挑戦状を送りつけ、世間を騒がして捜査を撹乱していきます。

結局、警察は犯人を捕らえることができず「日本初の劇場型犯罪」と言われた「ギン萬事件」は未解決のまま時効を迎えました。

昭和を揺るがした「ギン萬事件」から35年、大阪・大日新聞社の阿久津は、平成から令和に変わっていくタイミングで、昭和・平成の未解決事件を改めて追うという企画を任されます。

担当となった事件は「日本初の劇場型犯罪」と呼ばれる「ギン萬事件」。

全く記憶にないほどの過去の事件に途方に暮れる阿久津に対して社会部の鳥居が、事件の当時イギリスにいた日本人の男がオランダのビール王の誘拐事件を調べ回っていたという情報を与えます。

藁にもすがる思いでロンドンに向かった阿久津はそこで、当時怪しい動きをしていた中国人の存在を知り、当時交際していたソフィを訪ねますが、「中国人には知り合いはいない」と言われてしまいます。

そのころ、京都のテーラー曽根の二代目店主の俊也は家の押し入れの奥から、父の名前を冠した箱を発見します。

その中には英語でびっしりと埋められた黒革の手帳と、1984と書き込まれたカセットテープを発見します。

テープを再生すると、そこには自分の子供ころの懐かしい声が吹き込まれていました。

懐かしい思いを抱えたまま聞き続けると、何かを読み上げるような俊也の声が聞こえてきます。

それは「きょうとへむかって いちごうせんを にきろ ばーすてーい じょーなんぐちの べんちの こしかけ」という文言を読み上げていました。

事態が飲み込めない俊也は、ヒントを探して手帳を開き、英語ばかりの読み解けない文中で「ギンガ」と「萬堂」の文字を見つけます。

二つの社名から昭和の未解決事件「ギン萬事件」を思い出した俊也は、インターネット上にある企業脅迫に使われた子ども声の音声データを再生させるとテープと全く同じ内容でした。

思わず俊也はつぶやきます「俺の声だ・・・」と。

俊也はテープと手帳の秘密を調べるために父親の代から付き合いのある仕立て職人の河村のもとへ向かいました。

そこで、俊也は父親の兄・伯父の曽根達雄の存在を知らされます。

達雄は死んでいると聞かされてきた俊也は驚きます。

達雄をよく知るフジサキと会った俊也は、自分の一族の過去について聞かされました。

達雄と俊也の祖父にあたる人物が、新左翼運動の過激派の内ゲバの「誤爆」で殺されたというのです。

そして、祖父の勤め先は「ギンガ」で、ギンガ側は祖父を過激派の一人だとみなして、線香一本もあげに来ることはありませんでした。

達雄は心の底に苛立ちを抱えるようになり、やがて大企業を向こうに回した活動に参加していきます。

「ギン萬事件」の直前、食品会社で働いていたフジサキのもとに達雄が突然現れ、「ギンガ」などの在阪食品会社の株価の状況を尋ねてきたことがあったのだそうです。

そしてフジサキは、一枚の写真を見せます。

そこには柔道場にいる若き日の光雄と達雄の姿があり、一緒に写っている人物を追えば真相が分かるのではないかと、俊也は30年以上前の出来事を追い始めます。

俊也は、最後に達雄から連絡があった時に話していたという堺の小料理屋「し乃」に向かいます。

そこにいた板長は「ギン萬事件」にかかわる事柄と分かると歯切れが悪くなりますが、俊也が自分がテープの「声の子ども」だったと告げると意を決したようにある事実を話し始めました。

それは「ギン萬事件」の最中、「し乃」で犯人グループの会合があったというモノで、達雄を含めて複数の男たちがいて、中には闇社会の人間と思われる者もいました。

その中に、耳のつぶれた男がいたと板長は言い、その男の素性を追うと、生島秀樹という元滋賀県警のマル暴の刑事だったことが分かりました。

生島は暴力団から現金の授受があったとされて懲戒処分を受けており、当時、中学生の娘の望と息子の聡一郎がいました。

時期を逆算して望がいたのではないかと思われる中学校を訪ねた俊也は、当時の担任教師と会うことができ、ある日突然生島一家が姿を消したことを知ります。

一方、ロンドンへの出張が空振りに終わった阿久津は、鳥居や、「ギン萬事件」当時、大日の記者だった水島から得た過去の資料やメモを見直し、ロンドンで「ギンガ」株の外人買いが進んでいるという情報を発見します。

東京で、当時を知る元証券ディーラーとコンタクトを取った阿久津は、この記事の外人は「黒目(日本人)」によるもので、偽装した口座を使った株式の空売り目当てのものだという推理を聞かされます。

そこで、阿久津は「ギン萬事件」の犯人による脅迫状・挑戦状のことを思い出します。

犯人からの脅迫を受けて企業の株価は軒並み暴落していたのです。

もし犯人が株価操作による利益を得ていたとしたら、大々的な劇場型犯罪を展開しながらも、ターゲットの企業から一円も手にしなかったことも合点がいきます。

「ギン萬事件」が意図的に株価操作をして利益を得る仕手筋によるものではないかという新たな考えが、阿久津の中に出てきました。

他方で、阿久津は、当時、トラック運転手の金田という男に行き当たります。

彼の知り合いの中古車販売会社の社長は、当時の言動から金田が「ギン萬事件」に一枚噛んでいると確信していました。

社長はその証拠として一枚の写真を阿久津に差し出すと、そこには「キツネ目の男」が映っていました。

東京の証券ディーラーにその写真を送ると、この男こそ、当時ディーラーの間で話題になっていた男だと言うことが明らかになります。

阿久津はさらに当時の株式売買事情を知る大物ニシダにたどり着き、録音をしないことを条件に情報を得ます。

その男は、短い間ではあるもののニシダのもとでビジネスについて学んでいた男でした。

彼らは仕手筋で、さらに金主(きんしゅ=スポンサー)の上東という人物がいたことを知らされます。

大日新聞に戻った阿久津は、これまでの情報から犯人のメンバーと思われる人間を一人、また一人とピックアップしていきます。

そして、メンバーの男と親しい関係にあった女性が堺の小料理屋「し乃」の女将だったことを突き止めました。

一方、生島望の母校から連絡を受けた俊也は、望の同級生だった女性と引き合わされ、女性から今まで誰にも話していなかったことを聞かされました。

望を含む生島一家が忽然と姿を消してからも、この同級生はこっそりと望から連絡を受けていたというのです。

望の話によると、失踪した当日の朝、父親・生島秀樹の友人という二人の男が現れて、「生島は青木に殺された」と話し、生島の家族にも害が及ぶと言い、今すぐ家を離れるように告げられた。

取るものも取り合えず家を飛び出した生島の母子三人は、生島の後輩の山下の元に土地に逃れますが、その後・別の建設会社の寮に移って暮らした。

その様子を聞いていた同級生はさらに、望が「ギン萬事件」の「声の子ども」だと言うことを告げられ、あの声のせいで人生はおしまいだと涙ながらに話していた。

同級生と望はその後、会う約束をしていました。

待ち合わせ場所は大阪「ギンガ」の電飾看板の下でしたが、望は現れませんでした。

同級生は事件が時効になっても望が現れず、あきらめていましたが、「声の子ども」である俊也が健在であることから、望もまた健在なのではないかと希望を持ちます。

一方、「し乃」の女将にけんもほろろに追い返された阿久津ですが、何か言いたげな板長にキツネ目の男が映った写真を見せて事情を聞きます。

俊也に続いて「ギン萬事件」のことを調べに来た阿久津の登場に、板長は思わず「自分のことを誰かに聞いたか?」と尋ねます。

板長から「し乃」の二階の座席で犯人グループの会合があったことを知らされた阿久津は、ついに犯人のしっぽを掴みます。

後日、板長との何気ないやり取りのなかで、自分より前に「し乃」を訪ねてきた人間がいるのではと考えた阿久津は、再び「し乃」を訪れ、俊也の存在を知ります。

京都のテーラー曽根を訪れた阿久津は、曽根俊哉と対面し、全く違う角度から、30年以上前の未解決事件を追った二人の男が出会いました。

俊也を脅迫電話の子どもの一人ではないかと考えた阿久津は、そのことを正面からぶつけますが、俊也は自分には妻子があり、店もあり、病身の母親も抱えている、面白半分に取り上げないでくれと言い追い返します。

一度は阿久津を追い返した俊也ですが、テープの秘密、手帳の持ち主・伯父の達雄の行方、そして同じ「声の子ども」であろう望と聡一郎の行方を案じ、阿久津と共に真相を追うことを決意します。

「ギン萬事件」から数年後、青木組傘下の建設会社で放火殺人事件があったことを知った阿久津は、容疑者の男・津村と共に当時、中学生ほどの男の子が消えたことを知ります。

この男の子こそ生島の息子・聡一郎だと確信した阿久津は俊也とともに、津村と男の子の後を追い、四国から岡山まで足を延ばします。

男の子・聡一郎と津村は途中で別れ、聡一郎は青木組の追手から逃れるために各地を転々としていました。

岡山の中華料理店では息子同然の扱いを受けて、世話になっていましたが、ある日何かに追われるように姿を消しました。
中華料理店の店主に事情を打ち明けた二人は、聡一郎の連絡先を教えてもらいます。

電話で聡一郎と話をする俊也は、自分も「声の子ども」だと告げ、聡一郎と会う約束をします。

待ち合わせの場所は、かつて望がたどり着けなかった大阪の「ギンガ」の電飾看板の下でした。

聡一郎は俊也と、同席した阿久津の前で逃亡生活の真実、そして望のことを語り始めます。

疾走した日の朝、家にやって来た二人の男(曽根達雄と山下)から「父親が殺されて、家族も危ない、今すぐ逃げるように」と言われ、母と姉と共に奈良の山下の恋人の家に逃げます。

しかし、後を追う青木組に行方を掴まれ、やがて青木組の建設会社の寮で軟禁生活を送ることになりました。

姉の望は、今の生活から逃げ出そうと、寮を抜け出しましたが、途中で青木組の追手に捕まり、揉み合いになり、走ってきた車に撥ねられてしまいました。

姉の死を目の当たりにした総一朗は、青木組の下で学校にも通わず使い走りをして過ごしました。

そんな彼を何かにつけて気にかけた男が、後に放火事件の容疑者となる津村でした。

津村は賭博の金を中抜きしたことでリンチに遭いました。

監禁されていた津村を助けた聡一郎は、事務所に火をつけると津村と共に逃亡を図ります。

途中で、津村と別れた聡一郎は各地を転々とし、今は目の病を抱え、仕事もない状況でした。

保険証もない聡一郎は病院で診察を受けることはできませんでした。

俊也は同じ「声の子供」である総一郎の境遇と自分の人生との明暗の差に罪の意識を感じます。

阿久津は俊也が罪の意識を感じる必要はない、多くのものを奪った犯人こそ非難されるべきだと語り掛けます。

そして、阿久津はすべての真相を明らかにするためにロンドンに向かうことを告げます。

阿久津がロンドンに向かったころ、俊也は病院から一時帰宅を許された母親を迎え入れていました。

そんな真由美が、家族の目を盗むように例の箱を取り出しますが、そこにテープと手帳がないことを知り慌てます。

そこに俊也が現れ「必死に帰宅したがっていたのはこの証拠を処分するためだったのか?」、「僕の声を録音したのは誰?」と問いかけます。

長い沈黙のあと、真由美は自分が俊也の声を録音したと告白します。

真由美は俊也の父・光雄と出会う前は、長い間、学生運動に身を投じていました。

家族が巻き込まれた事件での警察の対応に不満を募らせた真由美は反体制の運動に参加、その時に曽根達雄と出会っていました。

しかし、運動が下火になるにつれて真由美も身を引いて百貨店に就職し、そこで光雄と出会い結婚します。

一人息子の俊也も生まれ、光雄も独立してテーラー曽根を開店、穏やかな日々を送っていた真由美の前に光雄の兄として達雄が訪ねてきました。

光雄に学生運動に参加していたことを隠していた真由美は表情をこわばらせます。

その表情を見た達雄はとっさの判断で初対面の関係を装いました。

そして、1984年、達雄から連絡が入り、「ギン萬事件」の犯人であることを告げられ、協力を求められます。

穏やかな生活のなかに火種を抱えるような要求でしたが、真由美は協力することを決め、俊也に脅迫状を読ませてその声を録音します。

「子どもを罪人にすることを考えなかったのか?」 という俊也の言葉に対して、真由美は「心が奮い立った」のだと、当時の心境を語ります。

阿久津は全ての真相を明らかにするために再びロンドンに向かいます。

ソフィに会い、改めて「当時の交際をしていた日本人を知らないか?」と問いかけます。

ソフィは困ったような顔をしますが、知っていると答えます。

前回は日本人ではなく中国人と聞いたために知らないとソフィは応えたのでした。

そして、阿久津は曽根達雄の居場所を突き止め、達雄が店主を務めている書店を訪ね、達雄に真相を語るように迫ります。

驚いた達雄ですが、阿久津が俊也とも縁があることを知ると全てを受け入れ、静かに「ギン萬事件」の全容を明らかにしていきます。

全ての始まりは生島秀樹が警察を辞めたところから始まりました。

学生運動に疲弊し、ロンドンに移り住み静かに暮らしていた達雄のところへ生島が訪ねてきたのです。

「警察や企業に一発、ガツンと喰らわせたい」という生島の言葉を聞いた達雄は、気持ちが奮い立ち計画を練り始めます。

日本の企業人は護衛なども付けておらず、誘拐は容易なのではないかと達雄は考えていましたが、実際には身代金の受け渡しは不可能だと感じ、株価操作で利益を生むこと思いつきます。

計画を伝えられた生島は関西地区で人員を集めていきます。

その中には経済ヤクザの青木や青酸ソーダを手に入れやすい山下、キツネ目の男、無線傍受のプロなどが含まれていました。

1984 年にロンドンから達雄が帰国し、犯人グループが動き出しますが、所詮は急場の寄り合い所帯、株価操作であまり利益が出なかったこともあって、グループ内で対立が起こります。

どうしても大金を手にしたい生島が青木たちのアジトに乗り込んでいきますが、外からその様子を監視していた達雄たちは、ぐったりした生島を布団に包んで車で運び出す青木達の姿を見てしまいます。

生島の死を察知した達雄は、その足で生島家に駆け込み、一家を逃亡させます。

靑木たちは、その後、独断で計画を進めますが、現金奪取に失敗、その後は大きなことも起こせずに沈黙したのです。

達雄は「ギン萬事件は形を変えた闘争だった」と語ります。

その言葉を受けて阿久津は「結果、何を生んだのか?」と迫り、生島の二人の子供、望と聡一郎の壮絶な経験を語って聞かせます。

二人の子どものその後を知らずに、ロンドンに渡っていた達雄はその事実を知らされ、驚愕のあまり立ちすくんでしまいます。

その姿を見た阿久津は、その場に達雄を残して立ち去っていきます。

阿久津は記事を書き、一面を飾り大きな騒動を日本に起こします。

聡一郎は俊也にしつらえてもらった特注のスーツを着て、記者会見に登壇、生き別れの母を探します。

その後、養護施設に母親がいることを知ると、阿久津と共に向かい、無事再会を果たすとともに、姉の望の死に涙を流しました。

全てを明らかにした俊也に看取られて、真由美はこの世を去ります。

社会部に移り、真実を追い続けること決めた阿久津はテーラー曽根を訪れてスーツの仕立てを頼みます。

強い信頼感で結ばれた二人は互いに新たな道に進んでいくのでした。

 

感想

 

この映画観終わった瞬間、「面白かった〜!」とつぶやきたくなるくらい面白かったです。

あのグリコ・森永事件を題材にしていますが、フィクションとは思えないくらいリアリティがあります。

事件のことをよく調べてるなーという感想と、こんな事件の背景を思いつくなんて...という驚きで一杯です。

原作者の塩田武士さんは、自身が新聞記者だったこともあり、新聞記者が主人公の作品が多いのですね。

同じように、実際の事件を扱ったサスペンスをもっと読みたい、観てみたい...そんな気にさせてくれた作品でした。

 

↓ ランキングに参加しています。よろしければポチッとして下さい。

↓ この記事が気に入ったらリツィートをお願いします。