評価が高いので Amazon Prime Video で観てみました。
誰もしらない
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キャスト
福島明:柳楽優弥
福島けい子:YOU
福島京子:北浦愛
福島ゆき:清水萌々子
福島茂:木村飛影
水口紗希:韓英恵
広山潤(コンビニの店員):加瀬亮
中延司(コンビニの店長):平泉成
杉原(タクシーの運転手):木村祐一
京橋(パチンコ屋の店員):遠藤憲一
少年野球の監督:寺島進
ストーリー
2 DKのアパートに、スーツケースを抱えた母親のけい子と息子の明が引越してくる。
アパートの大家には「主人が長期出張中の母子 2 人である」と挨拶するが、実はけい子には明以外の子供が 3 人おり、スーツケースの中には次男の茂、次女のゆきが入っていて、長女の京子も人目をはばかり、こっそりと家にたどり着く。
子供 4 人の母子家庭との事実を告白すれば家を追い出されかねないと、嘘を付くのはけい子なりの苦肉の策であり、彼女は大家にも周辺住民にも事が明らかにならないよう、明以外は外出を禁ずるなど、子供たちに厳しく注意する。
子供たちはそれぞれ父親が違い、大家には小学校 6 年生と紹介した明も学校に通ったことさえなかった。
転入当初は、日中けい子が百貨店で働く間に明が弟妹の世話をする日々が続くが、新たに恋人ができたけい子は家に不在がちになる。
やがてけい子は恋人と同棲を始め、子供達の生活費は現金書留で送り帰宅しなくなる。
そこから兄弟だけの、誰も知らない生活が始まる。
明は茂とゆきの父親たちに金の無心目的で会うが、それぞれの事情からお小遣い程度しかもらえない。
母が姿を消して数か月後、生活費は送られてこなくなり底をつく。
料金滞納から電気・ガス・水道も止められ、子供たちだけの生活に限界が近づき始める。
コンビニ店員から児童相談所行きを勧められた明は「前にそうしたらややこしくなって 4 人一緒に暮らせなくなる」と答える。
水は公園で確保し、兄弟たちは一日一日を必死に生きのびる。
そんな中、4 人は公園で不登校の中学生・紗希と知り合い、打ち解ける。
紗希は協兄弟の凄惨な暮らしを目の当たりにする。
いよいよ食料が底を突く。
明は顔見知りのコンビニ店員から賞味期限切れの弁当をもらい、以前万引きと間違われた店で本当に万引きするようになる。
紗希は協力を申し出て見知らぬ男とカラオケに行き、もらった現金を明に手渡そうとする。
しかし、それが援助交際で手に入れた金と知る明は現金を受け取れずに立ち去る。
そんな不条理な環境を我慢し兄として振舞い続けた明だったが、ある日、言うことを聞かない妹弟たちに鬱憤が爆発し衝動的に家を飛び出す。
飛び出した先で、ひょんなことから少年野球チームの助っ人を頼まれ、日常を忘れて楽しむが、家に戻った明が目にしたのは、ベランダの棚の物を取ろうとして転落し、そのまま目を覚まさなくなったゆきと、彼女を見つめながら呆然と座り込んでいる京子と茂の姿だった。
病院に連れて行く金も薬を買う金もなく、明は薬を万引きするが、その甲斐なく翌日ゆきは息絶える。
明は紗希に借金を申し込み、ゆきの好きだったアポロチョコを沢山買い、亡骸を詰めたスーツケースを生前ゆきが憧れた飛行機がよく見える羽田空港近くの河川敷に埋め、二人で弔う。
後日、いつも通りコンビニ店員から売れ残りの惣菜をもらう兄弟と、彼等に寄り添う紗希の姿があった。
彼らはいつもと変わりなく、いつものように自分達のアパートへ帰っていく。
出典:Wikipedia(2020.04.30)
感想
この映画は 1988 年に実際に起きた「巣鴨子供置き去り事件」と呼ばれる実話がベースとなっているらしい。
子供への虐待、さらには殺人などが多くある今の世の中で、そこに至った親の背景や心の闇などを描いた作品は多くあるでしょう?
しかし、この作品はそこには全く踏み込まず、こんな仕打ちにあっているのに、健気に生きていこうとする兄弟を描いたところがすばらしい。
さすが是枝裕和というところでしょうか。
ひどい母親、こんなやつは母親になる資格はない...という感情よりも、なんか切ない感じが残る映画でした。
住む家があって、ご飯食べることができて、学校(会社)に行くことができて...。
我々は出来て当たり前と思っていることのありがたさを再認識すべきなのかもしれません。
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