映画「劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~」を観てきました。
もちろん Amazon Prime Video でドラマを観返してから行きました。
キャスト
春田創一、ハルタ(田中圭):天空不動産に勤務するしがないサラリーマン
牧凌太(林遣都):ハルタの最愛の恋人
新井ちず(内田理央):ハルタの幼馴染
栗林歌麻呂(金子大地):ハルタの後輩
瀬川舞香(伊藤修子):営業部員で密かに仕事ができるお姉さん
新井鉄平(アンジャッシュ・児嶋一哉):居酒屋を経営しているちずの兄
狸穴迅(沢村一樹):天空不動産本社で Genius7 を立ち上げたプロジェクトリーダー
山田正義(志尊淳):正義=ジャスティスという名のキラキラな新人
武川政宗(眞島秀和):牧の先輩で元彼
西園寺蝶子(大塚寧々):黒澤部長の元嫁
黒澤武蔵(吉田鋼太郎):天空不動産東京第二営業所の営業部長
速水薫子(おかずクラブ・ゆいP):天空不動産の会長令嬢
うどん店店主(木場勝巳):ハルタが立ち退き交渉をしていた街のうどん屋さん
ストーリー
怒涛の恋愛バトルが終息して一年。
牧との愛を胸に上海に旅立ったハルタは香港へとその仕事を移し、間もなく帰国となりました。
通勤途中の雑踏の中で、彼はオシャレなダイヤの指輪を、牧へのお土産にしようと購入し、リュックにしまおうとふっと置いたのがバイクの荷台でした。
走り去ってしまったバイクを追いかけて路地を駆け回る彼はカンフー使いの悪漢とバッティングしたり、自転車で高価そうな壺を運んでいたおじいちゃんが転びそうになったところを助けたり、と思わぬアクションシーンが続きましたが、無事に指輪を取り戻しました。
そして帰国目前、歓送会でしこたま飲んだ彼が翌朝ベッドで目が覚めると、となりには全裸の外国人の男性。
そんな時に、彼の恋人の牧が訪ねてきますが、ベッドを見てショックを受け牧は踵を返して立ち去ります。
ハルタは舞い戻った東京で、古巣である天空不動産・第二営業所は殆ど変わらない顔ぶれとの再会を喜んでいました。
そこに新たな仲間が一人、山田正義(ジャスティス)というノリの良いキラキラネームの新人とは、バスを降りたところでぶつかってしまうという出会いもあり、勢いで意気投合します。
しかし、牧がそこに居ない違和感を感じていると、ちょうどその場にどやどやと一団が現れます。
本社の新規プロジェクトを率いる狸穴迅とその部下、 Genius7と呼ばれるチームが第二営業所を占拠し、まるで東京地検特捜部のようなやり方で段ボールにあらゆる資料を詰め込み、持ち去ってしまうのです。
その中には、つい先日本社に異動になったという牧の姿もありました。
天空不動産は中国系不動産企業の鳳凰山リゾートとパートナーシップを結んで、第二営業所のなじみ深い湾岸エリアにリゾートを含めた新規開発計画を立ち上げます。
それぞれのトップを務める社員たちを集めて Genius7 を名乗り、狸穴がリーダーを務めるのですが、牧はその傍らに立ち、ハルタが見たこともない表情で街創りの夢を語っていました。
ハルタには本社に異動したことも、新しい仕事の話も何もかもが初耳で、随分と遠い存在のように見えたのです。
牧はまだハルタの実家にくらしていましたが、この埋めがたい溝のせいもあって、部屋を引き払い、実家に戻ることになってしまいました。
そうこうするうちに、本社からは対象の湾岸エリアの地上げを強く求められ、これまで親しく付き合ってきた街の人々からも突き上げをくらって板挟みになってしまいます。
そんなある日、事件が起こります。
あまりに剛腕をふるい、無理難題を押し付けてくる狸穴に抗議に訪れていた部長が、本社で足を滑らせて階段から転落し、意識不明に陥ったのです。
怪我はほどなく回復して職場に復帰することができましたが、部長は、ハルタに関することのみをきれいに忘れてしまっていました。
あまりのことに絶句する営業所の面々でしたが、それはまた、あらたな恋の始まりだったのです。
牧が不在の営業所でハルタが自然に仲良くなったのがジャスティスでした。
ノリがよく、兄貴分としてハルタを慕う彼はいつのまにかハルタの傍に自分のポジションを作っていたのです。
しかし、ハルタのことを思い出そうとするあまり、彼を凝視していた部長は、一度きれいに忘れたはずの彼に再び惹かれ、その思いは狂おしいまでに膨れ上がっていたのです。
そして、牧にも転機が訪れます。
チームリーダーとして接してきた狸穴から何か特別なものを感じ、しかし、慣れない仕事の疲労と、ハルタとのこじれた関係に揺れて、複雑な思いを抱くようになっていったのです。
その頃、ハルタたちは担当エリアの商店街で再開発構想についての説明を行っていましたが、周囲からは完全にはじかれてしまいます。
そんな中で、部長は街の人の気持ちを知るために、ハルタとジャスティスを連れてうどん店を訪れ、店を手伝わせて欲しい、と頼むのでした。
店の裏側に入ると、いつも仏頂面をしていた店主の若い頃の写真があります。
しかし、慣れない作業に小麦粉をぶちまけて浴びてしまったハルタらは、店主のさらなる怒りを買って追い出されてしまいました。
サウナに立ち寄って粉を洗い流したハルタたちでした。
なんとなく距離が近づいたジャスティスと、それに嫉妬する部長、そこに狸穴に誘われてやってきた牧までが参入し、狭いサウナルームはとんでもないカオスになりました。
トップスピードでビジネスを勧めていくチームの中で、牧は過労で倒れてしまいます。
ハルタは病院に駆けつけましたが、目の前で、迎えに来たらしい狸穴とタクシーに乗り込む牧の姿を見て落ち込んでしまいます。
しかし、その直後、仲直りのチャンスが訪れます。
一緒に見ようと約束していた花火大会で、浴衣姿の牧と甚平でリラックスしたハルタは、久しぶりにデートらしい気持ちを味わい、じゃれるように歩いていました。
いい雰囲気になったかと思われた時、牧が席を立ち、その場に残していたスマホに狸穴からの誘いのメッセージが表示されたのです。
ドキッとして手にとってそれを見ていたハルタの姿に、牧は溜めこんでいた不満をぶちまけてしまい、ケンカに発展、二人は物別れになってしまいました。
せっかく、手渡そうと思っていたダイヤの指輪が入ったケースををむなしく握りしめるハルタの前に、浴衣姿のジャスティスが現れました。
怒りに任せてハルタが海に投げ捨てた指輪をためらいもせずに探しに行った彼は、ハルタに言ったのです。
大切な兄が、三年前に亡くなった。
しかし素直になれなかった彼が最後に言い放ったのが、まさに「うるせえな」という汚い言葉で、そのまま永遠に取り戻すことができない人になってしまったのでした。
だから、ハルタは牧を大切にしなければいけない、と涙ながらに諭していると二人の前にぷかりと小さな指輪のケースが浮かびました。
そんな日々の中で、急転直下、狸穴はビジネスパートナーだった鳳凰山リゾートと関係解消、事業の見直しに入りました。
狸穴のやりように納得がいかず、また、その開発計画にも疑念でいっぱいだったハルタとジャスティスは、本社に乗り込み、偶然とんでもない話を耳にしてしまったのです。
なんと、鳳凰山リゾートは裏社会に通じる会社であり、湾岸エリアの再開発を隠れ蓑にして日本にドラッグを密輸入する拠点を作ろうとしていたのです。
狸穴は警察関係者の友人からその情報を聞き、ビジネスを中止しようとしましたが、相手の方が一枚上手で、天空不動産の速水会長の令嬢を拉致し、人質にしたというのです。
その事情を知ってしまったハルタは、無謀にも単身で真っ向から鳳凰山リゾートに抗議に飛び込み人質になってしまいます。
古びた工場の一室に放り込まれた彼の前にいたのは、速水家の薫子お嬢様。
驚くことに大変ふてぶてしくたくましく、スイーツをむさぼりながら、目の前にあった時限爆弾のコードを「赤か、青か…どっちだ?」と鋏を手にして凝視していたのです。
カウントは、残り24時間でしたが、彼女が勢いで赤を切断すると残り時間は一気に10分に短縮されてしまいました。
ハルタが伝えた手掛かりをもとに営業所の面々と牧、そして狸穴らが現場の廃工場に辿り着いたときには、もくもくと上がる黒煙が上がっていたのでした。
ハルタは、爆発する寸前の時限爆弾を窓から室外に投げ捨てることに成功しましたが、
残念ながら、火の手は次第に工場のそこここに回り、助けに飛び込んできた牧や部長、ジャスティスらをも巻き込んで大混乱に陥ったのです。
部長は片足の靴が脱げるのもいとわず、“はるぽん”のために全力疾走していました。
彼らはその燃え盛る炎の中で、それぞれが愛おしく思う相手のことだけを考えて、懸命に逃げ道を探り、そして、最後に二人きりになったハルタは、牧に、泣きながら思いのたけをぶちまけたのです。
彼は仕事に壮大な夢を持っていた牧の姿に嫉妬し、牧は、ハルタとの結婚の不確かさが不安で揺れていたのだと、極限状態のなかで、やっとお互いに話し合うことができたのです。
ようやく消防車が駆けつけて、ハルタや牧含めて全員の無事が確かめられた時。
武川は途中で拾った部長の靴を差し出して、彼に跪いてそれを履かせようとしたのです。
ふっと、部長の脳裏にシンデレラのようなデジャヴが浮かび、失われていた「はるたん」の記憶が戻ります。
鳳凰山リゾートが摘発され、街は一時的に平和を取り戻しましたが、一気に進めていたビジネスは全て頓挫しそうなります。
そんな時、思わぬところから助けの手が差し伸べられました。
ハルタの前に現れた一人の老人、それはハルタがかつて香港の路地裏で自転車が倒れそうになったのを助けてあげたおじいちゃんでした。
彼は、その時ハルタが落とした天空不動産のキャラクターのついたキーホルダーを手にして、
「先祖代々の家宝の壺を守ってくれてありがとう!」
と言いました。
こうして、老人が率いる蓬莱ファンドを新たなビジネスパートナーとして湾岸エリアの再開発事業を練り直すこととなったのです。
ただし、今度は地元に長く暮らしてきた人々の意見を大切にして、彼らに寄り添う形でのプランを立てよう、ということになりました。
ハルタは、例のうどん屋さんに狸穴を誘いました。
ひょんなことから二人が同じ写真を持っていたことに気付き、二人が親子であることを知ったハルタは、少しでもわだかまることなく、家族で仲良く暮らしてほしい、と思ったのです。
年月は二人の不仲を解きほぐすことになり、狸穴は久しぶりに父の店で時間を過ごすことになったのです。
そして意外な事実も発覚しました。
総勢 5 名のラブ・バトルロワイアルに参戦していたと思われていた狸穴は実は既婚者で、5 人の子持ちであったというのです。
蝶子と歌麻呂の 2 人は、部長の前に座り、そして歌麻呂は部長に言ったのです。
「蝶子さんを、僕に下さい!」
それは、ちょっと、かなり、間違ってはいましたが、歌麻呂の覚悟は十分に伝わるものでした。
それから、天空不動産の面々に超弩級の衝撃が走りました。
白い花と光にあふれたチャペルで、美しいドレスに身を包んだ迫力のあるボディの速水薫子が父の速水会長と二人でバージンロードを歩いています。
その先にいたのは、山田正義(ジャスティス)で、なんでも、事件後に開放されてから薫子が猛アタックをしたのだとか...。
周囲が驚きとともに祝福していると、ジャスティスはハルタに「想うシアワセより、想われる幸せを追求してみる」というのです。
賑わう結婚式の隅っこで、武川は決意を固めて部長に足ドンをキメていました。
ハルタしか目に入らなかった部長でしたが、自分を思ってくれている人の存在に初めて気づいたのでしょう。
そして結婚式のクライマックス、豪華なブーケが空を舞うと、並み居る女性陣をかき分けて見事なジャンプでゲットしたのは部長でした。
「黒澤武蔵!幸せになりまぁああああああすっっっ!」
牧は狸穴から海外赴任の話を持ち掛けられ、牧は旅立つことを決めます。
今度はハルタが見送る番ですが、二人の間には確かな愛情と信頼がありました。
笑顔と、抱擁、そしてぬくもりのあるキス。
たとえ地球の表と裏に離れても、大丈夫...二人の間にはそんな絆が育まれていました。
感想
ストーリー展開についていけないくらい、いろんな事が詰まっています。
ドタバタ感が少しうざい感じがしますが、その裏にある人の心の葛藤などはよく分かりますね。
「意地をはらずに、自分の気持ちに素直になって、伝えたいことはきちんと伝えないと後で後悔するぞ!」
というのがこの映画のメッセージなのでしょう。
笑いあり、感動ありの内容で楽しく観ることができました。
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